パリ五輪、ボルダー&リード
安楽宙斗銀メダル、金はトビー・ロバーツ

リード競技の安楽宙斗

文=北山 真 写真=Jan Virt

スポーツクライミング、男子ボルダー&リード決勝が8月9日に行われた。

まずはボルダー競技から。準決勝1位通過の安楽宙斗(17)は最後に登場、まず第1課題をフラッシュ。続くバランス系の第2課題もただ一人の完登を決めた。パワフルな第3課題ではトビー・ロバーツがただ一人完登、安楽は最終ホールドに達するものの完登はならなかった。コーディネーション系の第4課題ではコリン・ダフィーがただ一人完登、安楽はこれも最終ホールドどまりだった。最終ポイントでは安楽が1位となったがコリン、トビーとは僅差だった。

そしてリード競技。安楽の得意種目であり誰もが金メダルを確信していたであろう。ここでアダム・オンドラ、ヤコブ・シュー―ベルトがベテランの実力を発揮、最上部に達する。ポイントは96.0。トビーそして東京五輪の覇者アルべルト・ヒネス・ロペスがその下まで、ポイントは92.1。そして安楽が最後に登場。さすがの安楽もこの大舞台に緊張があったのかポイント76.1でフォール。2位に終わった。優勝はイギリスのトビー・ロバーツ(19)。


優勝はトビー・ロバーツ

残念ながら金メダルこそ逃がしたが、なにせ安楽はまだ17歳。このままこの形式で五輪競技が続くかどうかは不明だが、4年後、8年後に期待したい。


3位にはベテラン、ヤコブ・シューベルトが入賞した

1 トビー・ロバーツ(GBR) 155.2(B 63.1/L 92.1)
2 安楽宙斗(JPN) 145.4(B 69.3/L 76.1)
3 ヤコブ・シューベルト(AUT) 139.6(B 43.6/L 96.0)
4 コリン・ダフィー(USA) 136.4(B 68.3/L 68.1)
5 ハミッシュ・マッカーサー(GBR) 125.9(B 53.9/L 72.0)
6 アダム・オンドラ(CZE) 120.1(B 24.1/L 96.0)
7 アルベルト・ヒネス・ロペス(ESP) 116.2(B 24.1/L 92.1)
8 ポール・ジョンフト(FRA) 78.4(B 24.4/L 54.0)

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