小山田大、大分で陀羅尼(V15/五段+)を初登

小山田大が2025年2月8日、九州・大分の開拓中のエリアでプロジェクトを完登した。以下は小山田自身によるコメント。

「私の長いクライミング人生においても、強く印象的な課題だった。
この岩は去年の春頃に発見した。礫岩で出来た巨大なボール型のこの岩は下部に大きな前傾部を持ち、上に行く程傾斜が緩くなっている。下部の前傾帯は広く大きく絶妙にホールドが散らばり、非常に魅力的に見えたが岩の上半分には土と植物で出来た分厚い堆積物が広がり、登る事は不可能に見えた。その時は惜しいが無理だと諦めたのだが、今年に入りこの岩の存在を思い出し、再び偵察に出向いた。入念に観察したところ、上部の堆積物は大変そうだが除去出来るように見えた。そして丸一日掛けて作業し、ヘトヘトになりながらもなんとか除去する事が出来た。

そしてトライ開始、一見すると不可能に見えるこのラインは奇跡的なホールド感でムーブが繋がっていた。まるで人がセットしたかの様に散らばる様々な種類のホールド、それらが絶妙に機能してギリギリのラインでムーブを繋げていく。私は感動しながらムーブを作っていった。そしてトータルで七日間程この課題と向き合い、寒波が入った過酷なコンディションの元、この岩を登り切った。

課題の内容もさることながら岩の発見から登れるまでの全ての過程が印象的だった。また素晴らしい課題を世に残す事が出来て嬉しく思う。課題名は「陀羅尼」グレードは五段+くらいだと思う」

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