- ニュースカテゴリ
- アルパイン
各国で、アイス&ミックスの新ルート開拓
2013年3月5日
アイスシーズンも終盤に入り、各国で新ルートが続々と開拓されている。
イギリス
スコットランドのベン・ネビスで、地元のデイブ・マクリードが 2本の新ルートを開拓・初登した。
White Noise とネーミングされたショートピッチのラインは、かぶった細いクラックのラインで、氷のセクションは皆無。懸垂で掃除した後、4回目のトライで登っている。使ったギアはナッツとカムのナチュプロのみで、グレードは M10 ~ M11 としている。
もう 1本のラインはベン・ネビスの北東バットレスにあたる Breneva Face にあるラインで、The Snotter という名前で長年残されていたプロジェクト。デイブは 2日間のトライの末に初登した。グレードはスコットランドグレードで VIII / 8 としている。
スイス
ドイツのロベルト・ジャスパーがスイス・カンデルスティーグに新ルートを開拓した。ルート名は Ritter der Kokosnuß(M12 / WI5 / 4ピッチ / 165m)。開拓したラインは、かつて彼自身が開拓した氷のライン・Flying Circus のすぐ右のラインにあたる。
このラインは4ピッチからなり、Flying Circus をよりダイレクトに登るラインで、岩場のセクションから登り、最終的には Flying Circus に合流します。カムとピトンのみのボルトレスで登られており、先日、ドロミテで開拓されたボルトレスのミックスルートよりも難しいラインとなる。
アメリカ
アメリカの Kyle Vassilopoulos がモンタナ州・Hyalite Canyon で、アメリカ最難ルートとなる House of Flying Daggers(M12/13) を開拓した。このラインは、かつて、コンラッド・アンカーがボルトを打ったラインで、9mの垂壁の後に、10m近いルーフセクションになり、その後、つららに乗り移って終了するラインで、ルーフセクションのボルダームーブがかなりきついのと、氷に乗り移る箇所が悪いとのこと。
ノルウェー
ドイツのイネス・ペパートらの4名がノルウェーで新しいミックスルートを開拓した。
ノルウェーで2番目に大きい島・Senja を訪れた彼らは、既成ルートである・Finnkona の右側に目をつけて開拓をスタート。当初は直上ラインを狙うも、途中で進退窮まって一度退却し、ラインを修正して翌日、19時間をかけて一気にトップアウトしてルートを完成させた。ルート名は Finnmannen(M9+ WI7 / 19ピッチ / 400m)。ボルトは一切使用せず、ピトンとナチュプロのみ、全ピッチイネスのリードで登っている。