アメリカのペア、ネパールで2本の新ルートを開拓・初登

アメリカのスコット・アダムソンとクリス・ライトの 2人が、ネパール・Lunag Glacier 近くの Lunag West(6507m) の南東壁と Pangbuk North(6625m) の南東壁に新ルートを開拓・初登した。

Lunag West へのトライは数日続いた吹雪の後だったこともあり、アプローチのモレーン帯に大量の雪が積もり、わずか 7km 弱のアプローチに 6時間かかった。

その後、壁の取付きにあるベースで 1泊してから、朝の 5時にベースをスタート。顕著なクーロアールをひたすら登って、頂稜に達している。クーロアールは、日が射してからは落石がすごかったようで、軽い落石は受けたものの、大怪我には至らなかった模様。

頂稜付近の核心までは二人ともソロで上がり、ロープは核心でのみ使用している。

その後、頂稜のクレバスで少し休んでから、そのまま登り続け、山頂には夜中に到達している。そして下山での落石を警戒し、そのまますぐ下降に移り、朝の 5時に再びベースに戻っている。ルート名は Open Fire(V WI5 M3 / 1000m) としている。

ベースキャンプに戻った彼らは、次に Pangbuk North の南東壁にターゲットを決めトライ。南東壁をダイレクトに登るラインを取り、途中で 1泊のビバークを経て、山頂に達している。核心は結構脆くてリスキーだった模様。難しいピッチはクリスがリードしている。このラインのルート名は Purgation(VI WI6+ M6 1100m) としている。